はじめに
歴史が好きだから、史学科に行きたい。
でも具体的にどんな勉強をしているのか分からないから、知りたいなあ
こんなふうに考えている人はいませんか?
僕も高校3年生のころ、同じような悩みを抱えていました。
そこで今回は、現役史学科生の僕が、史学科生の一日を解説しますね。
この記事を読むことで、史学科生がどのような一日を過ごしているのか分かります。
もちろん大学によって、史学科生がどのように過ごしているのかは異なるでしょう。
しかし、この記事によって、史学科の大学生活をイメージしやすくなります。
史学科に進学しようか悩んでいる人は、参考になること間違いなしでしょう。
史学科を選ぶ上での、注意点
史学科を選ぶ上で、知っておいた方が良いことが3つあります。
- 史学科のほとんどが、文学部に所属している
- 自分の専攻を、選ばなくてはならない
- 歴史ばかり学ぶわけではない
順に解説しますね。
史学科のほとんどが、文学部に所属している
日本の大学で、歴史学部を置くのは、京都の獨協大学だけです。
日本のほとんどの大学は、文学部のなかに史学科があるカンジです。
歴史を勉強したい人は、文学部史学科に行きましょう。
ちなみに、大学によっては、1年生のころは文学部というくくりで、2年以降には文学部史学科と分類されるところもあるようです。
自分の専攻を、選ばなくてはならない
一つ、質問です。
あなたは、どの時代の、どの地域の歴史が好きですか?
人によって、答えがかなり違うと思います。
- 中世ヨーロッパ史が好き
- 近代日本の歴史が好き
- 古代中国の歴史が好き
こんなカンジかもしれません。
特に、どの地域の歴史が好きかということは、よく考えましょう。
専攻とは、大学在学中に、自分が専門的に学ぶ分野のことです。
自分の専攻を決めなくてはなりません。
専攻を決めるタイミングは
- 入学前
- 入学後直後
- 2年生のとき
など、大学によってさまざまです。
また、専攻の種類なども大学によって異なります。
調査をしたところ、日本史、東洋史、西洋史の3つに分かれているところが多いようですね。
進学先を選ぶ際は、よく調べてからからにしましょうね。
ちなみに、私の大学は、日本史、東洋史、考古学の4つに専攻が分かれています。
ただ、西洋史を選んだから、西洋史しか履修できないということはありません。
他の授業も取ることができますよ。
また、単位の都合上、興味のない科目を取らなくてはいけないこともあります。
僕は、時間割の都合上、興味のない考古学をとらなくてはいけないことがありました。
チョット面倒でした。
歴史ばかり学ぶわけではない
史学科は、歴史ばかり学ぶわけではありません。
歴史以外の授業も、取ることができます。
大学の授業は、一般教養科目と専門科目に分かれています。
これは史学科に限ったことではありません。
教養科目とは、幅広い知識を習得することを目的にした授業のこと。1、2年で取ることが多いです。
一方専門科目とは、学部、学科と関係の深い、専門的な授業のことですね。
教養科目は、学部、学科関係なく、授業をとれます。
僕がとった、教養科目
哲学
政治学
社会学
進化生物学
心理学
まったく歴史に関係ないですね。
このように、歴史以外のことも学ぶことができます。
史学科生の1日
では実際に、史学科生がどのような1日を送っているのか、見てみましょう。
実際の時間割
10時40分~12時10分 2時限目 東洋史
12時10分~12時50分 昼休み
12時50分~14時20分 3時限目 西洋史
14時30分~16時00分 4時限目 考古学
どんな感じの授業だったのか、解説していきますね。
1時限目 東洋史
騎馬遊牧民について学びました。
高校で世界史を習った人には、「なぜ騎馬遊牧民は、これほど強いのか」と考えたことがある人もいるかもしれません。
騎馬遊牧民が強い理由としては
- 普段、移動のために馬を使うので、馬に乗り慣れている。馬上から弓を打つことができる。
- 農耕民は、農地に固定される。戦争に行く人を集めようとしても、数が制限される。一方、騎馬遊牧民は、普段から移動するため、難なく遠征することができる。
などが挙げられます。
だから近代文明が成熟するまで、軍事力は騎馬遊牧民>>>農耕民でした。
ちなみに、大学の授業はぶっちゃけ楽です。(史学科だけではなく、文系全般に言えるかもしれませんが)
ゆったりとした雰囲気の授業が多いので、そんなに身構えなくても大丈夫ですよ。
二時限目 西洋史
中世の都市について学びました。
都市の人々は、農村のように、自給自足の生活をしているわけではありません。
その点は、現代と同じですね。
主に商人や職人が住んでいます。
「そのような都市がどのようにして出現したのか」という授業でした。
都市が成立するまでの経緯
- 物を売り買いするための市場が、定期的に開催される(週市や年市)
- 市場が活発な場所が出現、商人や職人が定住するようになる
- 農村社会に、非農業的な集落が定着(商業や製造業など)
- 中世の都市の原型になる
この4つの段階を踏んで、都市が生まれたようです。
興味深い内容でした。
授業後にはリアクションペーパーを提出するのが義務です。
リアクションペーパー・・・感想や考えを書いて、提出するもの
4時限目 考古学
僕は、考古学に興味がなかったので、少しツライです。
考古学の歴史的発展について学びました。
弥生土器が最初に見つかったのは、明治17年(1884年)だそうです。
思っていたよりも昔ですね。
まとめ
史学科について、よりイメージできるようになったでしょうか?
「史学科について、もっと知りたい!」
そう思った人は、「史学科が向いている人の特徴3選! 現役史学生が徹底解説!」という記事が参考になるでしょう。
4年間学ぶものですから、学部、学科選びは慎重にしましょうね。
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