はじめに
受験生の中には、「歴史が好きだから史学部に行きたい!」と考えている人がいると思います。
しかし、大学の専攻を史学科にする上で
- 史学科だと就職先が心配
- どんな人が史学科に行くのか知りたい
- 史学科って具体的に何を学ぶのかわからない・・・
- 自分が史学科に向いているのか分からない・・・
といった悩みがあると思います。実際、受験生だった頃の自分はこのような悩みを抱えていました。
この記事が、これらの悩みの解決の糸口になったらうれしいです。
結論からいうと
- 歴史が大好きなら、史学科に行くべき
- 史学科にはおとなしい人が多い
- 就職先について心配する必要あまりない
これからその理由を話します。
史学科って何を学ぶ?
史学科とは、文字通り歴史について研究する学科です。
筆者の大学では、主に東洋史、西洋史、日本史、考古学などの授業がありました。
筆者は西洋史が好きだったので、西洋史の授業を沢山取ろうと考えていました。
しかし、時間割の都合上、西洋史以外の授業も多少は取りざるを得ませんでした。
特に考古学に興味がなかったので、考古学の授業を履修した際は苦痛でした。
興味のない地域、時代の歴史であっても、多少は勉強しなくてはなりません。
史学科に向いている人3選
沢山の文献を読むのが苦痛ではない人
史学科は、中学、高校の授業のように歴史を暗記する場所ではなく、歴史を考察するところです。
しかし、考察するためにはそれなりの知識量が必要であり、先行研究について知ることが重要です。
筆者のゼミでは、自分の興味のある分野を調べてそこから考察をする、夏休みの課題がありました。
その課題のために本を5冊読み、自分なりの考察をしました。
自分の好きなことであれば、沢山の文献をよむことができる、そんなオタク気質がある人が向いているといえるでしょう。
一つの物事を深く探求できる人
前述のように、歴史を深く知るには、大量の文献を読む必要があります。
だからこそ、一つのことを長く続けられる人が向いていると言えます。
逆に飽き性の人はあまり向いていないかもしれません。
3.将来、学芸員になりたい人
学芸員とは、博物館で資料の収集や保管、調査や研究をする仕事のことです。
また、資料の展示や普及なども行います。
もちろん史学科に行かなくても、学芸員の資格を取れます。
しかし史学科の授業は、学芸員になる上で役立つこと間違いなしでしょう。
ただ、学芸員の求人は非常に少ないため、目指す場合はよく調べてからしましょう。
向いているかどうか、それほど気にしなくてもOK
しかし実際のところ、史学科に自分が向いているのかどうか、そこまで心配しなくてもいいと思います。
なぜなら史学科は文系であるため、単位を取るのがそれほど難しくないからです。
筆者は私立文系の文学部史学科に通っているのですが、単位が取れないと悩んだことはほとんどありません。
たとえ入学後に「史学科は自分に向いてなかったかも・・・」と気がついても、授業にきちんとでていれば単位を取ることができます。
これが、理系である数学科などに通って、「やっぱり数学は自分に向いていなかったかも」と気がついた場合、どうなるでしょうか。
単位を取ることにかなり苦労することでしょう。
ですから、自分に史学科が向いているのかどうか、過度に不安になる必要はないと思います。
歴史が大好きだから学びたい、そういった気持ちがあれば十分でしょう。
史学科でも就職先には困らない
ここまで読んだ人の中で、
- 史学科にいったら就職に困るでしょ?
- 歴史が好きでも、それが職業に繋がるとは思えない
というふうに考えている人もいると思います。
確かに就職においては、学生の学部、学科が採用の判断材料になることがあります。
史学科で得た知識が、直接役に立つ仕事は
- 学芸員
- 中学、高校の社会(歴史)の教員
- 図書館司書
ぐらいしかありません
これらの仕事は求人数が少なく、狭き門であることは確かです。
しかし、歴史の知識が直接役に立たない仕事であっても、史学科での勉強は決して無駄にはなりません。
なぜなら、沢山の文献を読んで自分なりに考察するという能力は、歴史に関係のない仕事であっても役に立つからです。
就職に学部、学科は関係ない
企業は学部、学科をあまり採用で重視していません。
下の表の右側を見ると、企業が採用で重視する項目が何か分かります。
企業が新卒の採用で重視していることとは【就活生の選考対策】https://kenjasyukatsu.com/archives/387
この表を見ると、学部、学科は8位(23%)という結果が出ています。
一方企業が重視する項目として
- 人柄 90.1%
- その企業への熱意 72.0%
- 今後の可能性 70.7%
という結果が出ています。
このことから、就活において学部、学科は、全く関係ないわけではありませんが、あまり重視されていないということが分かります。
ですから、史学科を選んだら、就職先がないと不安がる必要はありません。
ただし、自分には就職をする上で、アピールポイントがないと感じている人は、就職に強い学部、学科を選択するのはありだと思います。
どんな人が史学科に多いのか?
他の学部、学科に比べると、おとなしい人が多い印象です。
また当然ながら、歴史に何らかの興味があって来た人がほとんどです。
筆者の大学では、2年からゼミの授業がありました。
ゼミとは、少人数で集まって、学生が発表したり、ディスカッションしたりする授業のことです。(筆者のゼミは10人前後で行いました。)
おとなしい人が多いためか、積極的に発表しようとする人はあまりいません。
また先生が提案して、最後の授業にランチ会が開かれるということがありました。
ランチ会の最初で、誰が司会をやるかという話になったのですが、誰も名乗り出ようとしません。
結局、司会を決めるためにじゃんけんをするハメになりました。
あくまでも個人的な体験談ではありますが、ここからおとなしい人が多く、前に出ようとするひとが少ないということがわかります。
まとめ
いかがでしたか?
この記事が、学部、学科選びの参考になったら嬉しいです。
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